ソレフ® 11010 PVDF は、ポリマー樹脂に特定の効果(メルトフラクチャー抑制、目やに発生の軽減など)を与える添加剤として使用する代表的な熱可塑性材料です。

ソレフ® 11010 PVDF は、大多数のポリマーと非相溶性であり、押出成形中の溶融フロー内での移動速度が高いため、ダイの金属表面に薄膜層を形成し、押出成形ポリマーの加工性を高めます(フローの安定化)。

 

特長

  • メルトフラクチャー(サメ肌状)の抑制
  • 目やにの発生軽減
  • 高光沢レベルの表面外観の向上
  • 製造立ち上げの迅速化
  • 圧力の低減
  • 一定の圧力および温度で処理量が増大
  • エネルギー消費量の低減

通常、ソレフ® 11010 PVDF の最終添加濃度が200~1000 ppmでも上記のメリットが得られます。

 

メルトフラクチャーの抑制

Tecnoflon-NM-elimination-of-melt-fraction

1. バージンポリマーの圧力曲線
2. 潤滑剤を添加したポリマーの圧力低下
3. メルトフラクチャーが発生しないバージンポリマーの最大処理量
4. 基本ポリマーにプロセス助剤(200 ppm)を添加すると、メルトフラクチャーの発生しない処理能力が増加

 

主要特性

主な特性 ソレフ® 11010/1001
フッ素含有量 61 wt %
融点 160℃
密度 1.78 g/cm3
粒径 100~120 μm/120 メッシュ

 

用途

ソレフ® 11010 PVDF は、特に低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレンの成形性(押出成形、ブロー成形、ロトモールディング)向上を目的とするプロセス助剤として開発されました。この製品はフリーフローパウダーとして提供され、取り扱いも容易なので、正確な量をマスターバッチまたはポリマー樹脂に添加することができます。

主に次の用途に使用されるブロー成形フィルム/キャストフィルムの製造に最適です。

  • 産業用パッケージフィルム
  • 農業用フィルム
  • (共押出)食品パッケージフィルム
  • BOPPフィルム

 

データシート

ソレフ® 11010 PVDF ソレフ® 11010 PVDF は中程度の粘度を持つ柔軟な PVDF コポリマーであり、主に押出加工されます。