水系高バリア性樹脂ディスパージョン

様々なタイプのメッシュ基材(織物、紙など)に Diofan™ PVDC 水系ディスパージョンをコーティングすることにより、基材のバリア性と包装特性が著しく向上し、遠隔地への輸送を経ても食品の鮮度や薬品の薬効が保持されます。

Diofan™ PVDC 製品は、食品や医薬品の包装に高いバリア性を付与するだけでなく、金属加工産業やメンテナンス業界における効果的な防食システムの基本成分でもあります。Diofan™ PVDC ポリマーを含有するコーティング/プライマーは、壁面や床面に優れた防湿バリアを形成し、建築業界はこの機能を高く評価しています。


耐薬品性

幅広い耐薬品性を持つ Diofan™ PVDC コーティングは、お客様の価値ある製品の品質、外観、性能を保護する効果を向上します。


防食

Diofan™ PVDC ディスパージョンをベースとするシングルコート/プライマーは、水分/水の透過性が非常に低いため、過酷な環境でも卓越した耐食性を示します。

Diofan™ PVDC バインダーは、コーティング後、短時間で優れた耐水性を発揮し始め、全体としての性能は従来の高機能溶媒ベース塗料系に匹敵します(塩水噴霧性能 > 1000 時間)。Diofan™ PVDC は、健康や環境にとってより良い水性塗料に使用される、ワンパック方式といわれる技術的に高度な配合にも役立ちます。

この VOC 含有量が低いディスパージョン(<100 ppm)は、EU および各国の特に VOC に関する規則に適合する耐食システムの製造を可能にします。

 

バリア性の組み合わせ

Diofan_ Intrinsic_Barrier_Pharma_Packaging_Films

 

加工

高バリア性樹脂の多くは、専用のコーティングプロセスで塗布されます。最新式のコーティング装置やインラインコーティングステーションは、逆グラビアコーティングシステムを備えています。このシステムは密閉与圧チャンバ-、基材のコロナ処理、エアフロテーションドライヤー(温度と基材の張力を制御)、およびインライン測定機器(コーティング重量とフィルム収縮の測定、基材の検査を行う)を装備しています。

性能実証済みの開放式グラビアシステムとエアナイフコーティングも、まだ幅広く使用されています。特殊な塗布方式の例として、スプレーコーティングまたは浸漬式コーティングがあります。

Diofan_lab_coating_line

 

Technical Data Sheets

Diofan™ PVDC 製品のグレード

Diofan™ A 050 各種基材の表面をコーティングするための高機能バリアポリマーラテックスです。一般的に、紙や段ボールのトップコートとして使用されます。
Diofan™ A 063 コーティング用のバリアポリマーディスパージョンであり、コロナ処理を施したポリオレフィンや PET フィルム表面に良好な密着性を示します。
Diofan™ A 297 プラスチックフィルムのコーティング用アニオン性水系ディスパージョンであり、高い処理速度で塗布します。
Diofan™ P 520 水系コポリマーディスパージョンであり、基材の高い防食を目的として、空気乾燥する単一成分の塗料およびコーティングを配合するときのバインダーとして使用されます。
Diofan™ P 530 アニオン性水系コポリマーディスパージョンであり、建築産業における高防湿層、および防食用途での使用を目的としています。
Diofan™ A 586 アニオン性水系コポリマーディスパージョンであり、特にセルロース基材の高弾力性バリアコーティングに適しています。
Diofan™ A 602 アニオン性水系コポリマーディスパージョンであり、建築産業で防湿層としての使用を目的としています。
Diofan™ A 610 アニオン性水系コポリマーディスパージョンであり、建築産業で高防湿層としての使用を目的としています。
Diofan™ A 736 硬質 PVC フィルムやその他の基材の高い弾力性を持つアンダーレイヤーとしての使用を目的としたバリアポリマーラテックスであり、さらに適切なトップコートで被覆します。
Diofan™ B 206 プラスチックフィルムを高速でコーティング加工するために設計された PVDC ラテックスです。優れたバリア性と低温でのシーリングの両方が要求される食品パッケージ用途として推奨する新グレードです。 
Diofan™ B 204 アニオン性水系コポリマーディスパージョンであり、優れたバリア性能とラテックスのより長い保管寿命を示します。