アルゴフロン® PTFE 造粒樹脂は、懸濁重合で得られた樹脂に後処理を施して「ファインカット」状にした PTFE パウダーです。アルゴフロン® S グレードは、流動性とかさ密度を向上したフリーフローパウダーであり、造粒処理により製造されます。
性能
主な特長
- 化学的に不活性
- 卓越した耐熱性
- 優れた耐薬品性
- 極めて低い摩擦係数
- 比類なき離型性と撥水性
これらの特性が要求される産業で最適な選択肢です。
- 極めて化学的に不活性
- 比類なき耐熱性
- 最適な絶縁性
- 自己潤滑性
- 自己消火性
- 卓越した非粘着性、離型性
- 優れた耐候性と耐老化性
加工
アルゴフロン® PTFE 造粒品は懸濁重合法にて合成され、特別に設計された後処理により、2 種類の異なるグレードを製造しています。
アルゴフロン® F
粒状「ファインカット」PTFE パウダー(代表的な平均粒径:15~35 µm)。通常の圧縮成形法で、炭素、グラファイト、ガラス繊維などの充填材を配合して加工します。
アルゴフロン® S
かさ密度と流動性を高めたフリーフローパウダーであり、アイソスタティック成形や自動成形、ラム押出しなどの方法で加工することができます。
用途
シール、ガスケット/バルブ、伸縮継手、パイプ/継手
厳しい条件下での耐熱性や耐薬品性が優れているため、航空宇宙、自動車、化学などの産業で使用されます。
保護ライニング
厳しい条件下での耐熱性や耐薬品性が優れているため、反応炉やタンクに使用されます。
電気絶縁体
高電圧回路遮断器のノズルをアルゴフロン® PTFE 造粒品(充填剤強化、または非充填)で製造すると、熱腐食に対する適切な耐性をもち、アーク放電の絶縁破壊時の高電圧に対して優れた絶縁特性を示します。
絶縁テープ
高い絶縁耐力、低い誘電正接、不燃性を特長とする薄く柔軟性の高いフィルムとして、モーター、変圧器、リレー、スイッチなどのコイル絶縁や層間絶縁に使用されます。
Technical Data Sheets
アルゴフロン® PTFE 造粒品グレード |
アルゴフロン® F 5/S |
アルゴフロン® F 5 |
アルゴフロン® F 7 |
アルゴフロン® S 121 |
特性 | 試験方法 | 単位 | アルゴフロン® PTFE |
使用温度 | ℃ | -260~260 | |
耐熱性 | 260℃まで安定 1時間当たりの質量減少率 0.001%(350℃) 0.01%(400℃) |
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耐薬品性 | ASTM D543 | 高不活性 | |
溶剤への耐薬品性 | ASTM D543 | 300℃まで不溶性 | |
吸水率 | ASTM D570 | % | 0.0 |
摩擦係数 | ASTM D1894 | 静摩擦係数:0.08 動摩擦係数:0.06 |
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熱伝導率 | ASTM C177 | W/m ℃ | 0.24 |
燃焼性 | UL 94 | V-0 | |
限界酸素指数 | ASTM D2863 | % | >95 |
耐放射線性 (γ線) |
低: 電気特性が不変 機械特性が低下 |
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比誘電率(ε) (60 Hz、最大 2 GHz) |
ASTM D150 | 2.1 | |
誘電正接(tg ε) (60 Hz、最大 2 GHz) |
ASTM D150 | <3x10-4 | |
体積抵抗率 | ASTM D257 | Ω cm | 1018 |